かんかんのGOT7レポート

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GOT7 ジニョンさん初主演映画「降りしきる雪」感想

2016年4月30日に第17回全州国際映画祭で初公開され、2017年3月1日に韓国で劇場公開されたジニョンさん初主演映画「降りしきる雪」を見ました。

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ミョンフィルム映画学校の1期の初めての作品として制作されたチョ・ジェミン監督の作品です。
大衆向けの大きな映画作品ではなかったために、これまで日本でこの映画を見ることが叶いませんでした。
しかし!今回2021年6月11日より、シネマートさんから「降りしきる雪」が配信公開されたのです!
4年越しに願いが叶うとは……!

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というわけで、こんな絶好の機会をアガセである私が逃すわけにはいかーん!
ジニョンさんのドラマはほとんど見ているのですが、今回は映画。どきどき。
拙い文章ですが、感想を残しておこうと思います。



☆あらすじ
ミンシクの家族はコソンという名の静かな町に引っ越した。新しい学校で、彼はイェジュに出会う。彼女は、父が十代の少女を暴行し殺害した罪で逮捕されたことでクラスメイトからいじめられていた。自分もいじめられることを恐れ、ミンシクもいじめに参加してしまうが、イェジュの悲しげな目を見るたびに自分がしていることに悩み続ける。同情したミンシクはついにイェジュに手を差し伸べる。

二つの繊細な命はお互いの救いになっていく。ある日、二人は迷子のヤギを見つけ、可哀想に思った二人は一緒に世話をすることにする。しかし、ヤギの飼い主がそれを見つけ、彼のボロボロの農場に連れ戻そうとする。二人はどんな手段を使ってでもヤギを守ろうとするが、たくさんの壁が立ちはだかってしまう。次第に、醜い現実に晒され続けたミンシクは自分の行為に疑問を感じ始める。

☆予告映像
https://youtu.be/D_4_IJWP9g4




まず、ネタバレを避けた全体的な感想を書かせていただきますね。
映画の予告と韓国まで見に行った方の(ネタバレ避けた)感想から、なんとなく重たい映画なのかと察していましたが、なかなか、いや、かなり重たい映画でした。
田舎の閉塞感、未熟さ、救いがなくて辛かった。
見終わった後、怒りと悲しみと辛さでいっぱいでしたね。
ジニョンさん演じるミンシクと心を通わす少女のイェジュ。
彼女の人生、あまりにも辛すぎる。
ミンシクがこれから背負う罪もかなり重たいですが、私にはイェジュの方が相当辛いです。
そして、周囲の人間たちに対する怒りが私の中で大炎上しております。
私は、こういう救いがない物語は見ることを避けてきたし、正直好みではないです。
だって、辛いんだもん…!
ただ、ジニョンさんがこういう作品に出演したことは、彼の俳優人生の中でいい影響があったのではないかと思います。
彼もインタビューでこれまで演じてきた役について、ミンシクのことを仰っているのを結構お見掛けしますよね。
だから、彼がこういった内容の映画に、こういった役柄で出演したことはよかったのではないかと思います。
この映画に興味がある方、見ようと思っていらっしゃる方はどうか、心身が元気な時に見てくださいね。



一応、シネマートさんのサイト貼っておきますね。
ご覧になられる方はこちらへ。
https://www.cinemart.co.jp/vod/




さて、ここからはもう少し細かく、ネタバレしながら感想を。

ジニョンさん演じるミンシクは、学校で問題を起こし、牧師である父親が育った町へ家族で引っ越します。
ここらへんの場面では、まだジニョンさんはほとんどセリフを発していないんですが、どことなくもう閉塞感があります。
ジニョンさんがどんな問題を起こしたかは、あとでぼんやりですが示されます。
彼は誰かに性的暴行を加えたとして転校することとなったようです。
しかし、友達からのメッセージでは「ただお前は巻き込まれただけなのに」と送られてきていることと、物語を通じて、彼はそれに加担してはいないだろうと思います。

転校した学校でいじめにあう少女、イェジュ。
彼女の父親は殺人の容疑がかかる人物であったため、娘である彼女は学校でひどいいじめにあっていました。
ミンシクはクラスで特に悪い不良の生徒に絡まれ、万引きを強要され、彼女のいじめに加担してしまいます。
もうね、この不良生徒たちがまず腹が立つ。てめぇら、ろくな人生送られへんで…(憎悪)
田舎のしかも学校という狭い世界は、社会に出て働き生きることより、ある意味戦いだなと感じました。
未成年であるこどもたちは、親の元で生きるしかまだ術がない。
逃げ出したくても、一人でどうこうできないんですよね。
ミンシクもイェジュも、孤独なんです。

しかしミンシクは彼女に謝り、彼女をいじめの輪から連れ出そうとします。
こうして一緒にいることが増えるミンシクとイェジュ。
本当に温かな雰囲気なのは、ここら辺だけ!本当に!
いじめは無くならずとも、自分と普通に接してくれるミンシクが現れたことで、イェジュはやつれて悲しみや怒りしかなかった表情に、笑顔が増える。
髪の毛を整えたり、オシャレしてみたり。結末知ってりゃ、もうここで物語終ってほしいくらいだよ!

ある日、ミンシクはイェジュを山に連れていき、そこで迷子になっている子ヤギを拾います。
それは近くにある農場から逃げ出した子ヤギで、いわばその子ヤギは家畜だからその子はいずれ亡くなることになるわけで…。
それを不憫に思って、ミンシクたちは返せと言う農場主に子ヤギを買う、と。明日お金を持ってくる、と言います。

そこでミンシクは教会の信者からのお布施を盗み、翌日子ヤギを置いてきた山に行こうとするも、不良生徒にお金をぶん取られてしまいます。
何とか取り返したミンシクは山に向かうも、先に子ヤギの元に向かったイェジュがその農場主に襲われているところを目撃してしまいます。
もうね…、このシーンは同じ人間としては辛すぎて、この映画で一番不愉快なシーンだよ、私的にはね。
私、好きな映画に「時計じかけのオレンジ」があるんだけど、この映画の前衛的構成は好きだけど、乱暴的なシーンはやっぱり受け付けないというか。一度見たきり、見返せないね。
「凶悪」という映画はもう途中で見るのやめちゃったもんね…。

そして、あろうことか、ミンシクはその場を逃げ出してしまう。
私思わず「おいおいおい…!」って声出したよね。
思い出すのは映画「怒り」。これもそういうシーンがあるわけなんですが、連れの男の子は逃げ出すんですよ。怒りと悲しみで狂いそう。

そうして、ミンシクはしばらく学校には来ず、イェジュのいじめも無くなりません。
イェジュはミンシクの家である教会に子ヤギとともに向かいます。
しかし、ミンシクは戸惑った表情するだけで、声をかけてはくれない。
その教会には、あの農場主も来ていたが、彼女に悪びれる様子さえない。
彼女はバス停で子ヤギさえ、失います。
暗闇の中を、彼女は歩いていく…。

ミンシクが学校に登校しました。彼女の席に、彼女はいません。
ミンシクは農場を訪れ、こっそりヤギがいる小屋の扉を開けて立ち去ります。
田んぼ道を歩く途中で、例の子ヤギが走っているのを見つけたミンシクは追いかけるも躓いて転び、逃がしてしまう。
空から、はらはらと雪が降り始め、ミンシクは泣いた。

ここで映画は終わりますが、もう、ね?めちゃくちゃしんどい映画でしょ?
イェジュはどうなったのか。
これは描かれてはいないけれど、これまでの辛さを考えると、もう生きてはいないかもしれないし、生きていたとしても彼女のこれからを考えると辛い経験をした人に、立ち直ってこれからの人生を生きようと言うことはいいのか悪いのか、私には難しい問題です。
だって、簡単に立ち直れないよ、こんなの。ひどすぎるよ。
未成年である彼女をどうにかしてあげようとする大人がいなかったことが辛い。
牧師であるミンシクの父親さえ、イェジュと関わるなと言っちゃうわけですから…。
イェジュのこと思うと、めちゃくちゃ辛いです。

ミンシクは、大切な子を守るにはあまりに幼く、未熟で、弱かった。
万引きを強要されて実行してしまうところも、嫌だと違うとはっきり言えないところも、年相応といえばそうなのかもしれないけど、まだ彼は弱かったんですよね。
彼はこれからどう生きるんでしょう。
いじめを行った奴も、乱暴した奴も、当然罪深いし、牢屋にぶち込まれる以上の罰を与えたいくらいですが、ミンシクの背負う罪も重たいですね。
彼が彼である限り、きっと降りしきる雪の中で大泣きしたときの感情は消えないでしょうし、彼の人生は完全な日向人生ではなくなったでしょうし。

もう、なんでこんな辛い映画撮ったのよぅ!と監督に言いたいくらい、見終えた後落ち込みましたね。
ただ、冒頭でも話しましたけど、こういった内容のこういった役柄で、ジニョンさんが映画に出演したことはよかったと思います。
初主演映画にしては、重すぎるけどね!?!?

さて、長々と語ったけど、むっちゃ読みづらい感想をここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
これはあくまで私個人の、何十億といる人口の一人が勝手に思ったことを記録しているだけですので、どんな映画かは見てから判断していただければ、映画オタクとしては幸いです。
この映画をご覧になられた方の感想が聞けると、なお幸い。
(ここに書き残したことと違う意見があったとしても、それはそれ、これはこれ、私は私で、あなたはあなたですので、悪しからず。
それに、私もしばらくしたら違う感想が浮かんだりするもんですから!)



読んでいただき、ありがとうございました。
ではまた。